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私たちの活動Our Activity

Dream Support
ドリームサポート

[DGMS]MINIチャレンジ
ドライバー 石井 一輝

ファイブスター東都

メカニック研修生として、2013年ファイブスター東都に入社。自動車整備振興会の講習を受け、3級整備士資格を取得。
整備士の専門学校を卒業していなくてもチャレンジできる環境があると知り、当社を受験した。メカニックから現在はサービスアドバイザーとして、仕事の幅を広げている。車を運転することは10段階で、なんと15くらい好きだとか。

夢の扉が開いた。

「え、会社がレーシングチームを作って、レースに参戦?それもすべて社員で作るって!」
聞いたときは、驚いたと同時に、絶対トライしたいと思いましたね。私にとってレーシングドライバーといえば憧れであり、夢のまた夢のこと。手が届くはずもなく、遠い世界のことと思っていましたから、挑戦できるチャンスが目の前にいきなり現れたので、何も考えずにもう反射的に手を挙げていました。

もともと父がすごく車好きで、若い時にはサーキット走行などもしていたらしく、物心ついた頃からレースのビデオなどをよく見せられていました。そのせいか私も子どもの頃からモータースポーツが好きになり、スーパーGTやF1、インディ、NASCARなどもよくテレビで見ます。激しいトップ争いを見ると、「行けー、行けー!」と歓声をあげたり、カラダが自然に動いたり、私自身もヒートアップしてきます。もう、血が騒ぎますね。と言っても 普段は飛ばすこともなく、きっちりと安全運転です、もちろん。

DGMSプロジェクトのドライバーの一人に選出されたと聞いたときは、まだスタートラインに立ってもいない感覚でしたので、あまり実感はありませんでした。あくまで候補という認識でした。当然、選ばれてうれしかったですが、そこが目的地ではなくその先のレース参戦が目標でしたので、「よし!やるぞ」「絶対走りたい!」という気持ちの方が強かったです。

経験ゼロから、レース参戦へ。

私はいままで、公式の自動車レースの経験は全くありません。しかもレースの初戦まではおよそ6ヶ月しか残されていません。果たしてレーシングドライバーとしてデビューできるのか、期待と不安でいっぱいでした。そして、すぐにドライバー育成サポートがスタート。レースに出場するためには、さまざまなライセンスが必要になります。JAFライセンスと各サーキットを走るためのライセンスです。初戦が開催される“ツインリンクもてぎ”のライセンスは、コロナ禍の影響でレース1週間前に取得という、冷や汗ものでした。

ドライビング練習は基本的に、DGMSのチームディレクターである砂子塾長が運営されているTVC(東京バーチャルサーキット)で行っています。私は週1回ぐらいのペースで受講。もちろんいまも、継続して通っています。
さらに月に1回の砂子塾長主催のドライビングスクール(砂子塾)を受講。砂子塾では、 “オーバーステアのコントロール”などプロレーサー直伝のスポーツドライビングを学び、安全に速く走れるようとっさの判断力とドライブテクニックの向上をめざします。富士スピードウェイやつくばサーキットなどの駐車場で、パイロンを利用しさまざまなシーンを想定し行われました。
自分のドライビングの技術が磨かれ、高いスキルが獲得できることは何よりですが、すごく会社のサポートが頼りになります。TVCでの月1回までの練習は会社持ち(約1万円)。ライセンス取得費用として1つのサーキットで4万円ほどかかりますが、これも会社が出してくれます。月1のドライビングスクールも1回の受講で3~4万円程度、これも会社の支援。レーシングスーツも会社負担。ただし、それ以外のヘルメットや耐火性のインナー、手袋、シューズなどは個人で揃えています。ほんとうに夢の後押しをしてもらっています、感謝でいっぱいです。

ついに、レースというステージへ。

レース当日(2020年7月12日)はあっという間に来た、というより来てしまったという感じでした。自分なりにできることはやったと準備万端。当然、初めてのことなので緊張感はありましたが、いよいよレースに挑戦できることの気持ちの高まりの方が強かったです。コロナの影響で無観客レースでしたので、家族は観戦に来られなかったのですが、ダイワグループの役員が勢ぞろいしていて、そのことに緊張してしまいました。

私の参戦するJCWクラスには、ずば抜けて速いドライバーが3名いらして、彼らになんとかついて行きたい、4番手でフィニッシュできたらと思っていました。予選では初戦ながら好タイムで、大健闘と評価され、手応えを感じていました。

いよいよ決勝です。砂子塾長とレーシングドライバー東風谷高史さんから的確なアドバイスをいただき、決勝第1レースは当初考えていた通り4番手でフィニッシュ。しかし第2レースは、上位3台を猛追していたのですが、8周目最終コーナーでコースアウト。完走したものの残念ながら5番手という結果でした。チームの他のドライバーたちには「すごく良かった」と言ってもらえたのですが、個人的にはタイムはもう少しアップできたかなと感じています。まだデビュー戦、これからです。こんな悔しい思いをしたのは久しぶりですが、次のレースへの闘志がヒシヒシと湧いてきました。

次のチャレンジへ、夢はつづく。

今回のプロジェクトに参加して、いままでと変化したことがあります。それは、初めましての方から、どんどん人との関係が増えていく中で、人とコミュニケーションをとる機会がものすごく増えたことです。法人の枠を越え、ダイワグループの一員としての自覚や仲間・チームワークの大切さを改めて認識しました。
素人から整備士にさせてもらい、今回はレーシングドライバーに。いまあるのは、会社のおかげで、会社には本当に感謝しかありません。ですからもっとしっかり勉強をし、会社に貢献できるよう頑張りたいと本気で思っています。後輩たちが困ったときは、いつでも寄り添い親身なアドバイスができる頼られる人間になりたいです。そしてドライバーとしてめざすは、MINI CHALLENGEでの優勝とチームのエースドライバーになること。次の目標へ、夢はますます膨らんでいます。